◆気温
長野や松本と比べると、木曽町は通年で2℃ほど低い気温です。東京、大阪、名古屋に比べ夏は5℃ほど低く、湿度も少ないためエアコン無しで十分暮らせます。
山間集落地が多く、場所によって気温の差が大きいのが特徴です。
年間を通じて四季の移ろいが感じられ、冷涼な夏を過ごせる環境は実に快適です。 (気象庁・気象統計情報) (月別気温推移図)
◆降雨・降雪量
降雪量は長野市よりは少なく、残雪が長期間残ること(根雪)はありません。平地では積雪量は多くて50cm以下、平年は20cmも積もりません。
ただし、場所によって気象条件は大きく異なるのが山間地の特徴なため、山あいに暮らす場合は注意が必要です。 (年最深積雪図)
◆日射量
年間の日射量は上伊那・下伊那地域や東京、大阪、名古屋よりは少ない状況です。 (日射量比較)◆地震
木曽地域には、「東海地震に係る地震防災対策強化地域」に指定されている町村はありません。※今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図
木曽谷活断層系が分布しており、地震の発生確率が高く、地震防災に対して注意すべき地域といえます。
活断層図(出典:「信州の活断層を歩く」信濃毎日新聞社編集局編)
①長野県の活断層 ②木曽谷の活断層 ③上松断層 ④長野県西部地震推定断層
◆温泉
温泉が数多く分布しています。太古の昔から噴出していた温泉は、湯量が豊富で安定しており、野趣あふれる雰囲気が味わえます。
1980年代以降に地域活性化のために開発整備された温泉施設もあり、これらは宿泊・飲食施設やレジャー施設も併設され、総合的に保養できる環境が整っています。
木曽市町村「自然」情報
◆医療
中核となる総合病院は、長野県立木曽病院(木曽町)です。専門性の高い、高度・特殊な医療サービスを受けるには、松本市の信州大学医学部付属病院や大都市圏(東京、名古屋等)の病院を利用することとなります。
民間の開業医(各診療科、歯科)は人口分布に応じて立地しているため、受療の利便性は地域によって大きく差が出ます。
通院は公共交通機関の利便性が低いため自家用車利用でないと不便です。
救急搬送が気になる方、定期的に通院される方は、医療施設の利便性を検討して居住地を選択された方がよいでしょう。
◆福祉
高齢種福祉施設(特別養護老人ホーム、デイサービスセンター等)は、公共施設を中心に整備されています。民間の有料老人ホームは数多くありません。 (高齢者福祉施設情報)
◆木曽の医療マップ
より大きな地図で 木曽の医療まっぷ を表示
木曽市町村「医療」情報
◆地場産業
いわゆる「木曽五木」といわれるヒノキ・サワラなどの豊富な森林資源を背景とした木材・木製品産業が古くから盛んでした。しかし、原木減による原材料高と景気低迷による製品安のため経営は厳しい状況です。木曽漆器・ろくろ細工は国の伝統的エ芸品に指定されています。近年は各町村が積極的に工場誘致に取り組んだ結果、電気・自動車産業などの工場が立地し、出荷額において輸送用機械製造業がトップの座を継続しており地元の雇用の場となっています。
御岳・木曽駒山麓にはゴルフ場が4か所・スキー場が6か所あり、これらを訪れる観光客は年間500万人に達します。このため、第三次産業に従事する人も多く、商店数は減少しているものの就業者割合が55%と多くを占めています。
代表的な農産物としては、蕎麦、肉牛、乳牛、白菜、いちご、とうもろこし、きのこ、いんげん、お茶、トマト、梅、かぶなどがあります。
◆就業
地域密着型の仕事としては、公務員や福祉関係、農業、建設業などがあります。雇用機会を求めて、塩尻市や岐阜県中津川市まで自家用車で通勤する就業者もいます。
高齢者の就業に関しては、木曽シルバー人材センターで地域社会の臨時的、短期的な仕事を仲介しています。
当センターの登録会員の平均年齢は概ね69~72歳、年間平均収入は40~50万円、80歳代後半でも同額を稼ぐ強者もいるとか。当地の高齢者はタフで器用なんです。
職種としては次のような仕事があります。
草取り、草刈り、庭木手入れ、除草剤散布、農作業(果樹の葉摘み、摘菓、摘花、収穫など)、清掃、荷造り搬入、駐車場管理、病人介護、子守家事援助、土木、大工、障子・襖張り、自動車運転、調査事務、宛名書き、など
◆仕事探し
就職に関する情報源を以下に紹介します。・ハローワーク木曽福島(公共職業安定所)
ハローワークで紹介している求人情報の検索ができます。
・仕事情報ネット
厚生労働省が運営するサイトです。民間の職業紹介会社、求人情報提供会社が保有する求人情報を検索できます。
・ヒューマン・ウェブ
長野県中小企業団体中央会が運営するサイトです。長野県内の求人情報を紹介しており、地域別・職種別に検索できます。
・公益社団法人 木曽シルバー人材センター
国や市町村からの支援を受けて運営されています。企業や家庭、公共団体などからさまざまな事を引き受けて、地域の経験豊かな高齢者の方々に仕事を提供しています。働くことを通じて高齢者の生きがいと健康づくりをすすめるとともに、活力ある地域社会づくりに貢献しています。
木曽市町村「仕事」情報
品揃えがよく利便性の高い店舗は地域内に僅少なため、塩尻市や松本市まで出向いて買い物することが多くなります。
特に、食料品以外の買回り品(耐久消費財として家具、家電、趣味品として玩具、楽器など)の購入には自家用車が欠かせません。
各市町村の旧商店街では店舗が年々減少する傾向にあります。
地場産の四季折々の新鮮な野菜や果物は、地元スーパーで安価に購入できます。
最近は通信販売や生活協同組合の食品宅配を利用する生活者も増加しています。
若者を中心に松本市や東京、名古屋まで娯楽を兼ねた買い物に出かける状況もみられます。
凡例
・一次商圏:地域の消費需要の30%以上を吸引している地域
・二次商圏:地域の消費需要の10%以上30%未満を吸引している地域
・三次商圏:地域の消費需要の5%以上10%未満を吸引している地域
生活者が居住する地元市町村内で買物をする割合を示す地元滞留率(%)をみると、中心地の木曽町でも30%弱、その他の町村の多くは5~10%となっています。
つまり、居住する地元市町村外へ買い物の大半を依存しているということです。
地域内に立地する大型店は、以下のサイトで確認できます。
長野県内の大規模小売店舗一覧(平成23年5月31日現在)
木曽市町村「買物」情報
◆地域内
日常生活における移動の大半は自家用車に頼る「車生活優先地域」です。自動車運転免許の保有率は、男8割弱、女6割程度で全国的にみてトップクラスです。
自動車やバイクが運転できなかったり、自家用車がないと生活面における移動の制約が多くなります。一人暮らしの高齢者の中には、買い物や病院への通院にタクシーを利用する方もいらっしゃいます。
電車は、地域内を南北にJR中央西線が縦走しており、1時間に1~2本程度の運行状況です。
利用者の多くは学生と高齢者です。
バスは、各市町村行政やNPO(特定非営利活動法人)等が主に福祉目的で地域内を循環するバスを運行しています。
◆大都市圏とのアクセス
東京・大阪・名古屋といった大都市圏との往来には、中央自動車道及び幹線国道19号が主に利用されます。マイカーを利用すれば、当地域から東京都心までは3~4時間、名古屋都心まで2時間でアクセスできます。高速バスの利用も便利です。早朝から深夜まで1時間に1本程度運行されていて、日帰りで大都市圏との往復が十分可能です。冬期の降雪時も運休することはほとんどありません。
渋滞回避など定時性を求める場合は、JR中央本線の電車を利用してアクセスする方法が有効です。
◆電車
木曽にはJR中央本線が走り、1時間に1~2本程度の運行状況です。利用者の多くは学生と高齢者です。JR中央本線の各市町村別駅名は下記を参照してください。
木祖村:薮原駅
木曽町:宮ノ越駅、原野駅、木曽福島駅
上松町:上松駅、倉本駅
大桑村:須原駅、大桑駅、野尻駅
南木曽町:十二兼駅、南木曽駅、田立駅
木曽市町村「交通」情報