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2010年11月 1日
田舎暮らしの実状
何を始めるにも、まずは事実確認が大切ということで
田舎暮らしに関する実状をみていきましょう。
アンケート回答の概要は次の通りでした。
・田舎暮らし希望者は、都市生活者の4割程度と多い
・その大半は、憧れ層(実現に向けた具体的行動なし)
具体的に検討し行動を起こしているのは数%に過ぎない
・実現にあたっては種々の制約があるために
実行を思いとどまっている人が多数を占める
・実際に田舎暮らしを実践し始める中心層は
向老期(60歳前後)世代が中心
定年退職後でないと諸条件がそろわない?
・過去に都会から田舎へ移住後、再び都会に転居した
「再転居者」の割合は、移住者全体の1~2割程度
・田舎暮らし支援者の8割以上が田舎暮らし適性
(向き・不向き)の存在を認識
田舎暮らしを希望していても、現実にその生活を
楽しめている人って意外と限られているんですね。
次に、田舎暮らしに精通した専門家のコメントによれば、
・生活費に不安がない人、
地域の行事に積極的に参加する人、
新しい事業を興して地域に活力を与えてくれる人
なら温かく迎えてくれる可能性が高い。
・地域に溶け込もうと努力する人には、
まわりの住民が何とか手を貸してくれる。
・田舎の地域社会は人間関係が濃く、
良くも悪しくも平等社会である。
・自然の中で静かに過ごすのも結構だが、
それだけでは飽きる。
・失敗しやすいのは、都会生活や現役スタイルからの
シフトチェンジができないため。
・田舎は車社会。通勤、通院、買い物、資材運び、
何をするにも自動車無しでは不便きわまりない。
・田舎は「お互い様」「自治」「相互扶助」という意識が強い。
・「自然が美しい」というのは「生活環境が厳しい」と同義である。
何と含蓄のある言葉でしょうか。
田舎暮らしをライフワークとしている私も思わず納得です。
このように整理してみると、
田舎で満足した暮らしができている人
(根っからの田舎人、例えば私)は十分幸せなのだと思います。
データ出所:
1.「全国の地方自治体及び田舎暮らし支援NPOへのアンケート調査」2010年7月
2.「全国の50~60歳代を対象としたライフスタイルアンケート調査」2010年7月
3.田舎暮らしに精通した専門家が執筆した出版物
山本一典「失敗しない田舎暮らし入門」2004年4月、洋泉社
山本一典「お金がなくても田舎暮らしを成功させる100カ条」2009年10月、洋泉社
佐藤彰啓「田舎暮らし虎の巻」2003年3月、文化出版局
丸山健二「田舎暮らしに殺されない法」2008年5月、朝日新聞出版
玉村豊男「田舎暮らしができる人、できない人」2007年4月、集英社
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